やっぱり不動産は最高だ

元サラリーマン大家で、現在宅地建物取引士の私が、庶民目線で大好きは不動産情報を綴ります。

19年公示地価に違和感。

国土交通省は3月19日、1月1日時点の公示地価を発表した。

地方圏の全用途と住宅地の上昇率が1992年調査以来、27年ぶりのプラスに転じた。

世界情勢の減速、国内ではスルガ問題、レオパレス問題等の逆風が吹き荒れ、これから地価下落に向かうと見ている人からすると違和感を感じたのではなかろうか。
私もその一人だ。

ただ、地価は景気の遅行指数とも言われる。

これからの動きを注視したい。

ついに始まる? 投資不動産の投げ売り。1法人1物件スキームの破綻。

不動産投資は借入が大きくても良い物件を堅実に運営していれば、多少景気が悪くなっても影響を受けない。

ただ、異常(過剰)なスキームで急成長した場合は転落も急だ。

本日、朝日新聞DIGITALに、「不動産投資、過剰借り入れ牽制 大手行、返済求める例も」とのタイトルの記事が掲載された。

一部の金融機関は問題視し、融資の引き上げを通告したとのこと。

 

www.asahi.com

 

 

ついに不動産投資の投げ売りが始まるかも知れない。

不動産、3年内に調整局面 オリックス・井上社長談

オリックスの井上社長が不動産市況の先行きについて「1~3年内に調整局面は必ず来る」と語った。大京TOB(株式公開買い付け)で完全子会社にすることで「建築管理を内製化して買いの局面に備える」

2019/1/16付 日本経済新聞 朝刊

不動産、3年内に調整局面 オリックス・井上社長に聞く 大京取り込み買い場に備え :日本経済新聞

私もまったく同感だ。

不動産ポータルサイトの「建美家」でも、値下げや価格交渉可と表示された物件が多く見受けられるようになってきた。

規模は違うが、私もこつこつ買いの局面に備えたい。

実録不動産投資。初心者でもできた、安く買って高く売る。

至る所で言われていることだが、
不動産投資、特にインバウンドの基本は、安く買って高く売ることだ。
運良く私もそれを実現することができた一人です。
そう書くと、「どうせ特別な知識や、猛烈な行動力、または豊富な資金力のある特別な人でしょ」などと思われるかも知れませんが、当時の私は半年前に念願の1棟目アパートをフルローンで手に入れた新米サラリーマン大家でした。
それも、規格ものの土地付き新築アパート。


今でも頻繁にTVCMで流れていますよね。
「あ 、足りるかな… お金…」
私が購入した会社(以降R社)は既に倒産してしまいましたが、当時Sケンとか肩を並べていた会社です。
特別な経験や知識も無いサラリーマン大家の私が、どのように労せず市場価格より安く
アパートを手に入れることができたのか。
その体験談を今回は記載させて頂きます。

時は今からちょうど10年前の2008年。
年前半は不動産投資ブーム、プチバブルの末期。
2007年頃からサブプライム問題等が騒がれ始め、きな臭さが漂っていましたが、
まだまだ売手市場でした。
私がA社から1棟目を入手したのも、この時期です。
5500万、千葉市内6室の新築アパートで利回り8%。
今考えると、、それほど好条件ではありませんが、A社も強気で、値引きには一切応じて貰えませんでした。
それでも、アパートを欲しくてたまらなかった私は購入を決意しました。
私もご多分に漏れず、ロバート キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」の影響を受けた一人です。

このブームは、9月に発生したかの有名なリーマンショックで終焉を迎えます。
翌日から世界は悲観論一色。
本当にジェットコースターのような急降下でした。

その日以降、強気であったA社の姿勢が一変します。
10月には売り情報がA社から頻繁に入ってくるようになり、
11月には、どのような条件なら購入して貰えるか、私の意見を聞いてくるようになりました。
私が入社依頼、長らく大企業に勤めていたこともあり、個人属性的に2棟目が購入可能と考えたのでしょう。
ただ、私も1棟目を購入したばかりで、妻子もある身。
いずれ2棟目はと考えていましたが、リーマンショック直後に積極的に2棟目を買おうとは考えていませんでした。
(そのスタンスが結果として好結果に繫がるのですが。)
そして11月後半に事態が急変します。
A社から全国の在庫物件一覧が送られてきて、
「年内に契約してもらえるなら、大幅な値引きに応じるので明日にでも打合せをさせて欲しい」との連絡が。
それも、その場で判断できるよう会社の幹部を連れて来るとのこと。
資金繰りに困っていて年内に少しでも換金したいと焦っていることを感じた私は
「1割程度の値引きならお断り」とダメもとで伝えたところ、
「分かりました」と即答。
「えー、通っちゃうの??」と言う感じでしたが、断わる理由も無くなったので打合せに出向くことにしました。
一覧の中から、私が目を付けたのが、都内に建つ8室の新築アパート。
都内と言っても、城北エリアですが、駅からは徒歩圏内。
8000万と販売物件の中では高額で、利回りも7%台で低かったため、売れ残っていたようです。
この物件、実は私も1棟目で建設前プランの段階でしたが、検討したものでした。
500万弱値引きで利回り8%になるなら購入したいと相談し、相手にもされなかった物件です。
電話の感触から、今なら1割(700万)は堅いので、「7000万を切ったたら検討の余地有りかな?」と考え、
その都内物件に興味があることを事前に販売会社に伝えておきました。

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都内新築アパート

そして数日後の打合せ。
販売会社の担当者は開口一番、直球ストレートに「いくらなら買って頂けますか?」と。
相手の様子を見つつ限界値をさぐろうと考えていた私は、一瞬動揺しましたが、
主導権を取り戻そうと「7000万を少し切る程度ならお話しする価値はありません」ふっかけてみました。
相手方は、少し時間を下さいと一旦席を外しました。
相手の反応から私的には、ギリギリの結構良い線をついているとの手応えを感じました。
数分後、席に戻った二人から、「この場で決めて頂けるなら、6500万でお譲りします」との回答が
飛出しました。これには正直私も驚きました。
良く行って6800万くらいかと予想していたので。
本来嬉しい誤算ですが、この場で6500万を即決するのは、楽天的な私でも少し怖くなりました。
少し考えた後、私は、「この場で決めるのさすがに無理です。これで流れるのであれば、縁が無かったと言うこと諦めます。」
と伝えました。
これは正直な気持ちでした。
なにせ本当に買うことになるとは考えてもみなかったので。
相手は渋々「少し待ちますのでご検討下さい。」と譲歩してくれました。
この日に帰り道の感覚は今でも忘れません。
想定外の金額で欲しかった物件が購入できるかも知れないワクワクと、
このような世界不況の中、新たに物件を追加購入した場合の不安。

その後も連日催促の連絡が入る中、私も決め切れずにいました。
そのまま数日が過ぎ12月に入り、しびれを切らした担当者に、
年内契約のリミットである12/7までに回答が欲しいと嘆願され、私も了承しました。
そこからの1週間は、年休を取り物件や周囲の環境を見に行ったり、収支や返済の
シュミレーションをしてみたり。
買いたい気持ちは日々増しつつ、「既に売れてしまいました」と連絡が入ることをどこかで期待していたり。

そこで12/7に出してメールの抜粋が以下の通り。
不安を乗り越える意味を込めて、破格の6000万で買いたいと思いつつ、
前のめりの姿勢を抑え、今見ても我ながら良い文章かと。(自画自賛

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〇〇様

お世話になっております。
〇〇です。

回答を引き延ばしてしまい申し訳ありません。

自己資金の状況、短期間(12月中)での手続き、
家賃保証等の継続リスクも考慮した上で、今回は
見送りたいと思います。
年度末に向けて条件の良い物件等が出ましたら
是非ご連絡下さい。

ただし、以下の条件で可能あれば、年内契約に向けて
融資審査の手続きを進めさせて頂きたく思います。

 A物件:6000万(試算:土地3000、建物3000)
 
宜しくお願い致します。
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上記文書を出した翌日、販売会社からOKの連絡が来ました。
6000万の場合、都内新築で表面利回りが10%を超えます。
さすがに私も腹を括りました。
そこからは契約に向けて一直線。
会社終わりに販売会社、銀行通いの毎日で、無事年内に決済を完了しました。
本業も忙しい時期だったので、振り返っても、我ながら凄いバイタリティーでした。
と言うよりハイテンションだったのかも。
こうして私はリーマンショックの年に2棟の新築アパートを購入し、1億以上の資産と借金を抱えました。

その後、2棟のアパートはローン返済を含めてもインカムゲインで利益を上げ続け、
最終的には2015年に購入価格以上で売却しました。
不動産投資は売却するまで結果が出ないと言われますが、結果としてインカムゲインキャピタルゲインも得ることができ、素人サラリーマン大家にとっては絵に描いたような大成功となりました。
私の場合は運も大きいのが事実です。
当時、1棟目もリーマンショック後だったら?とも思いましたが、1棟目で優良顧客リストに入っていたから情報が回ってきたと考えると結果オーライかと思います。
ただし不動産が大好きだったことと、リスクを取る度胸があったことは事実です。
根拠なき自信がどこから来たのかは未だ分かりませんが。
奥様の一言も大きかったです。
(この話しを書き始めると長くなるのでまたの機会に)

ここで得た教訓は2つ。
・不動産は相対で価格が決まる。みんなと逆を行くことが成功の秘訣
・交渉は買う可能性は見せつつ買いたい気持ちを見透かされないようにする

今はリーマンショック直後程急激ではありませんが、同じような流れを感じます。
市況の急速な悪化を肌で感じることは先日私のブログでも記載させて頂いた通りです。
https://okboys.hatenablog.com/entry/2018/12/03/005502

今はタイミングを逃さないよう自己資金の強化に努めます。

 

いえーるコンシェル

不動産投資の潮目。

最近は、個人投資家の私にも売り情報が飛び込んでくる。
「価格交渉可能」「年内に決済なら更に大幅値引き可」と市況の急速な悪化を肌で感じる。

 

ほんの数ヶ月前までは、既に売却済みで物件を保有していない私にも、アパ-トや売りを求めて、不動産業者からのメ-ルや電話が定期的に入っていた。
ところが10月以降は、一転、売り込みが多くなっている。
しかも価格を大幅にダウンして換金を狙っている。
不動産会社の資金繰り悪化による換金売りが見て取れる。
リーマンショック直後程急激では無いが、同じような流れである。

売り優勢による値下がりはまだ始まったばかりだ。
これからどんどん値下がりスピ-ドが早くなり、いつまで、どこまで行くのか。
いまの販売価格より3割安が一応の目安となる。
私もリーマンショック時は8000万の物件を一声6000万で購入した経験がある。
※後日、私がリーマンショック時に購入した際の体験談を詳しく書きたいと思います。

不動産投資サイトを見ていると、まだまだ新築6%、郊外で7%とブーム絶頂のままだ。
タイムラグなのか、今は過渡期で情報が追いついていない。
首都圏でも新築で8%、中古で10%以下の利回りで買う時代は確実に終わった。
少なくとも2020年までは静観あるのみ。

あなたのマイホームは大丈夫? 住居誘導区域外

人口減少時代に突入した日本。
自治体はコンパクトシティの実現に向け、住居誘導区域と住居誘導区域外への線引きを進めている。
住居誘導区域外へ区分されると、住宅地として将来的に価値が上がることあ無いであろう。


国土交通省平成26年8月に施行した改正都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画をご存じだろうか。
不動産関係者はともかく、一般の方で知って聞いたことがある方は少数派だろう。
ただし、我々の生活に大きな影響を与えるものである。

立地適正化計画では住居誘導区域と住居誘導区域外に分ける。
住居誘導区域外に設定された地域はどうなるか?
自治体が「住居として誘導しません!」と宣言した地域なので、当然、
建物は制限され、公共施設が無くなり、バス停が無くなり・・・

資産価値的に一番影響を受けるのは、現在市街化区域内にも関わらず、
居住誘導区域外に設定されてしまうパターンだろう。

下記は藤沢市が公開している全体図。

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区域外とは明示されていないが、市街化区域内で住居誘導区域に入っていない約13k㎡(白い部分)に自宅が入っていたとしたら・・。

他の自治体でも現在駅の周辺は大丈夫でしょう。
駅までの交通手段がバスのみである場合は注意が必要だ。

2018年11月15日時点で計画の取り組みを行っている都市は205団体。
計画が作成、公表されるのはこれからだ。

下記のリンクから一覧へ飛びます。

都市計画:立地適正化計画作成の取組状況 - 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/toshi_city_plan_fr_000051.html


問題は、この計画の内容は宅地建物取引業法で説明が義務づけられる重要事項ことだ。
購入時も聞かなければ教えて貰えない。

みなさんも、マイホームを購入される時は立地適正化計画の確認をお忘れ無く。

収益物件ブームの終焉。サラリーマン大家受難の時代に突入。

これから金融庁による、地方銀行などを対象にした投資用不動産向け融資の実態調査不正融資や過剰融資の調査が本格化し、色々問題が表面化する。
ますます厳しくなる不動産投資ロ-ン。
完全に不動産投資バブルは弾けた。
既に売りたくても売れないアパ-トやビルがどんどん値を下げています。

今は売りたくても売れない時代となりました。
買い手に金融機関がロ-ンを出さなくなったからだ。

収益物件ブ-ムに乗せられ、低利回りフルローンで購入したサラリーマン大家。
自分の経験からも、安定的に運用するためには、入居に困らない高立地の新築アパートでも8%の利回りは必要。
それを確保できている人はどのくらいいるのだろう?
スルガ銀行問題が市場を揺るがしたときに、今の状況を察知しいち早く物件を売り抜けた人は正解でした。
グズグズして売りのチャンスを逃がした人は、体力があれば物件塩漬け、無ければ破産です。

結果論だが、今振り返れば売りのタイミングは今年前半までであった。

スルガ銀行の株価が今回のブームを振り返るのに最適だ。
2012年後半から上昇し始め、2015~2017年は高値を維持、2018年に入り急落。
話しはそれるが、私が2件目のアパートを2008年に購入する際に、スルガ銀行のお世話になった。
リーマンショック直後で物件価格はバーゲンセール状態であったが、融資状況は厳しかった。
そんな状況で、多少金利は高めであったが、積極的に融資をしてくれるのがスルガ銀であった。
当時の行員は今頃どうなっているのであろう?

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これから暫くは下落基調が続くであろう。
次の買い場は、早ければオリンピック終了後の2020年、遅ければ生産緑地問題後の2022年か。
スルガ銀行の株価も要チェックです。(それまで上場を維持していればですが)
その時迷わず買い出動できるよう、今は地道に体力を付けましょう。