やっぱり不動産は最高だ

元サラリーマン大家で、現在宅地建物取引士の私が、庶民目線で大好きは不動産情報を綴ります。

実録不動産投資。初心者でもできた、安く買って高く売る。

至る所で言われていることだが、
不動産投資、特にインバウンドの基本は、安く買って高く売ることだ。
運良く私もそれを実現することができた一人です。
そう書くと、「どうせ特別な知識や、猛烈な行動力、または豊富な資金力のある特別な人でしょ」などと思われるかも知れませんが、当時の私は半年前に念願の1棟目アパートをフルローンで手に入れた新米サラリーマン大家でした。
それも、規格ものの土地付き新築アパート。


今でも頻繁にTVCMで流れていますよね。
「あ 、足りるかな… お金…」
私が購入した会社(以降R社)は既に倒産してしまいましたが、当時Sケンとか肩を並べていた会社です。
特別な経験や知識も無いサラリーマン大家の私が、どのように労せず市場価格より安く
アパートを手に入れることができたのか。
その体験談を今回は記載させて頂きます。

時は今からちょうど10年前の2008年。
年前半は不動産投資ブーム、プチバブルの末期。
2007年頃からサブプライム問題等が騒がれ始め、きな臭さが漂っていましたが、
まだまだ売手市場でした。
私がA社から1棟目を入手したのも、この時期です。
5500万、千葉市内6室の新築アパートで利回り8%。
今考えると、、それほど好条件ではありませんが、A社も強気で、値引きには一切応じて貰えませんでした。
それでも、アパートを欲しくてたまらなかった私は購入を決意しました。
私もご多分に漏れず、ロバート キヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」の影響を受けた一人です。

このブームは、9月に発生したかの有名なリーマンショックで終焉を迎えます。
翌日から世界は悲観論一色。
本当にジェットコースターのような急降下でした。

その日以降、強気であったA社の姿勢が一変します。
10月には売り情報がA社から頻繁に入ってくるようになり、
11月には、どのような条件なら購入して貰えるか、私の意見を聞いてくるようになりました。
私が入社依頼、長らく大企業に勤めていたこともあり、個人属性的に2棟目が購入可能と考えたのでしょう。
ただ、私も1棟目を購入したばかりで、妻子もある身。
いずれ2棟目はと考えていましたが、リーマンショック直後に積極的に2棟目を買おうとは考えていませんでした。
(そのスタンスが結果として好結果に繫がるのですが。)
そして11月後半に事態が急変します。
A社から全国の在庫物件一覧が送られてきて、
「年内に契約してもらえるなら、大幅な値引きに応じるので明日にでも打合せをさせて欲しい」との連絡が。
それも、その場で判断できるよう会社の幹部を連れて来るとのこと。
資金繰りに困っていて年内に少しでも換金したいと焦っていることを感じた私は
「1割程度の値引きならお断り」とダメもとで伝えたところ、
「分かりました」と即答。
「えー、通っちゃうの??」と言う感じでしたが、断わる理由も無くなったので打合せに出向くことにしました。
一覧の中から、私が目を付けたのが、都内に建つ8室の新築アパート。
都内と言っても、城北エリアですが、駅からは徒歩圏内。
8000万と販売物件の中では高額で、利回りも7%台で低かったため、売れ残っていたようです。
この物件、実は私も1棟目で建設前プランの段階でしたが、検討したものでした。
500万弱値引きで利回り8%になるなら購入したいと相談し、相手にもされなかった物件です。
電話の感触から、今なら1割(700万)は堅いので、「7000万を切ったたら検討の余地有りかな?」と考え、
その都内物件に興味があることを事前に販売会社に伝えておきました。

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都内新築アパート

そして数日後の打合せ。
販売会社の担当者は開口一番、直球ストレートに「いくらなら買って頂けますか?」と。
相手の様子を見つつ限界値をさぐろうと考えていた私は、一瞬動揺しましたが、
主導権を取り戻そうと「7000万を少し切る程度ならお話しする価値はありません」ふっかけてみました。
相手方は、少し時間を下さいと一旦席を外しました。
相手の反応から私的には、ギリギリの結構良い線をついているとの手応えを感じました。
数分後、席に戻った二人から、「この場で決めて頂けるなら、6500万でお譲りします」との回答が
飛出しました。これには正直私も驚きました。
良く行って6800万くらいかと予想していたので。
本来嬉しい誤算ですが、この場で6500万を即決するのは、楽天的な私でも少し怖くなりました。
少し考えた後、私は、「この場で決めるのさすがに無理です。これで流れるのであれば、縁が無かったと言うこと諦めます。」
と伝えました。
これは正直な気持ちでした。
なにせ本当に買うことになるとは考えてもみなかったので。
相手は渋々「少し待ちますのでご検討下さい。」と譲歩してくれました。
この日に帰り道の感覚は今でも忘れません。
想定外の金額で欲しかった物件が購入できるかも知れないワクワクと、
このような世界不況の中、新たに物件を追加購入した場合の不安。

その後も連日催促の連絡が入る中、私も決め切れずにいました。
そのまま数日が過ぎ12月に入り、しびれを切らした担当者に、
年内契約のリミットである12/7までに回答が欲しいと嘆願され、私も了承しました。
そこからの1週間は、年休を取り物件や周囲の環境を見に行ったり、収支や返済の
シュミレーションをしてみたり。
買いたい気持ちは日々増しつつ、「既に売れてしまいました」と連絡が入ることをどこかで期待していたり。

そこで12/7に出してメールの抜粋が以下の通り。
不安を乗り越える意味を込めて、破格の6000万で買いたいと思いつつ、
前のめりの姿勢を抑え、今見ても我ながら良い文章かと。(自画自賛

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〇〇様

お世話になっております。
〇〇です。

回答を引き延ばしてしまい申し訳ありません。

自己資金の状況、短期間(12月中)での手続き、
家賃保証等の継続リスクも考慮した上で、今回は
見送りたいと思います。
年度末に向けて条件の良い物件等が出ましたら
是非ご連絡下さい。

ただし、以下の条件で可能あれば、年内契約に向けて
融資審査の手続きを進めさせて頂きたく思います。

 A物件:6000万(試算:土地3000、建物3000)
 
宜しくお願い致します。
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上記文書を出した翌日、販売会社からOKの連絡が来ました。
6000万の場合、都内新築で表面利回りが10%を超えます。
さすがに私も腹を括りました。
そこからは契約に向けて一直線。
会社終わりに販売会社、銀行通いの毎日で、無事年内に決済を完了しました。
本業も忙しい時期だったので、振り返っても、我ながら凄いバイタリティーでした。
と言うよりハイテンションだったのかも。
こうして私はリーマンショックの年に2棟の新築アパートを購入し、1億以上の資産と借金を抱えました。

その後、2棟のアパートはローン返済を含めてもインカムゲインで利益を上げ続け、
最終的には2015年に購入価格以上で売却しました。
不動産投資は売却するまで結果が出ないと言われますが、結果としてインカムゲインキャピタルゲインも得ることができ、素人サラリーマン大家にとっては絵に描いたような大成功となりました。
私の場合は運も大きいのが事実です。
当時、1棟目もリーマンショック後だったら?とも思いましたが、1棟目で優良顧客リストに入っていたから情報が回ってきたと考えると結果オーライかと思います。
ただし不動産が大好きだったことと、リスクを取る度胸があったことは事実です。
根拠なき自信がどこから来たのかは未だ分かりませんが。
奥様の一言も大きかったです。
(この話しを書き始めると長くなるのでまたの機会に)

ここで得た教訓は2つ。
・不動産は相対で価格が決まる。みんなと逆を行くことが成功の秘訣
・交渉は買う可能性は見せつつ買いたい気持ちを見透かされないようにする

今はリーマンショック直後程急激ではありませんが、同じような流れを感じます。
市況の急速な悪化を肌で感じることは先日私のブログでも記載させて頂いた通りです。
https://okboys.hatenablog.com/entry/2018/12/03/005502

今はタイミングを逃さないよう自己資金の強化に努めます。

 

いえーるコンシェル